物流倉庫や製造現場、荷物の搬入口、あるいは屋外でのイベントや作業を伴う事業者において、夏場の安全衛生管理は責任の重い業務の一つです。
「現場から『暑くてたまらない』と不満が出ても、実際にどのタイミングで休憩を挟むべきか判断がつかない」
「通常の温度計では、直射日光や建物の照り返しによる本当の危険度が測れない」
といった悩みを持つ担当者は少なくありません。猛暑の影響もあり、一部の屋外作業が多い業界などでは暑さ対策として「黒球式(WBGT式)計測器」の導入が進んでいますが、屋外イベントブース出展、突発的な屋外対応業務などでは、そこまで意識が回らないケースも多く見られます。
暑さ対策は、従業員の命を守るだけでなく、企業の安全配慮義務を果たす上でも主観や勘に頼るわけにはいかない重要課題です。誰の目にも明らかな「JIS規格に準拠した客観的な指標」を現場に導入できれば、明確な基準を持って暑さ対策を行うことができます。過酷な環境下で働く従業員の安全を確かなデータで見守るための心強いツールとして、今回はドリテックの時計付黒球式熱中症指数計│O-706WTをご紹介します。

黒球式(WBGT式)指数計の選び方「3つのポイント」
プロの視点で、導入前に必ずチェックすべき軸を3つに整理しました。
JIS規格への適合性と信頼性
機器の選定の際は、日本産業規格(JIS B 7922:2023)に適合しているかどうかを必ず確認しましょう。規格に準拠した電子式WBGT指数計であれば、労働環境の安全管理における客観的かつ信頼性の高いデータとして安心して活用できます。
屋内と屋外の双方に対応する柔軟性
荷物の積み下ろしを行う搬入口、社用車が並ぶ駐車場、イベントの特設会場など、業務の場所に応じて管理すべきエリアは多岐にわたります。直射日光の影響を受ける屋外と、輻射熱がこもりやすい屋内では、リスクの算出ロジックが異なります。使用する環境に合わせて「屋内・屋外モード」をスムーズに切り替えられる機能が備わっているものを選びましょう。
実務を妨げない見やすさと取り回しの良さ
使い勝手が悪ければ、結果的に現場では活用されなくなることになります。見やすい大画面表示や暗所でのバックライト機能、さらに現場の見回りに携行しやすいコンパクトさや、いざ必要な場合には三脚への取り付けやすさといった「運用の取り回しの良さ」が、今後の定着を左右する大切な要素です。
導入するとどう変わる?—
主観的な「暑い」感覚を、客観的な「数値」へ変える
これまでは「現場の感覚」や「通常の温度計」に頼らざるを得ず、責任者判断に頼っていた暑さ対策の管理が、JIS規格に準拠した確かな数値をもとに、明確な根拠を持って運用できるようになります。アラームの鳴動で危険状態を知らせる基本機能は押さえつつ価格はリーズナブル。「1人1台」の運用方法も視野に入ってきます。見落としや我慢による労働災害リスクを大幅に軽減し、従業員の安全と企業のコンプライアンスを仕組みとして守れる環境へとアップデートされます。
実務で差がつく!本製品の注目ポイント
直射日光の影響を正確に捉える黒球式(JIS B 7922:2023適合クラス2)
一般的な温湿度計とは異なり、太陽光や路面・壁面からの照り返しによる「輻射熱」をしっかりと測定できる黒球を搭載しています。最新のJIS B 7922:2023規格(クラス2)に適合しているため、厳しい日差しが照りつける屋外の作業スペースでも、実際の体感に近い高精度な暑さ指数(WBGT値)を導き出すことができます。
環境に合わせて瞬時に切り替えられる「屋内・屋外モード」
ボタンひとつで屋内と屋外の測定モードを切り替えられます。これにより、熱がこもりやすい物流倉庫から、直射日光にさらされる屋外駐車場での積み下ろし作業まで、それぞれの環境特性に応じた適切なリスク評価が可能になります。場所を選ばず、総務の巡回管理用としてマルチに活躍します。
10分おきのアラームと5段階の警告表示で行動を促す仕組み
測定されたリスクの度合いは、液晶画面上で「注意」から「危険」まで5段階のわかりやすいシグナルで表示されます。さらに、適切な行動を促すために10分おきに警告アラーム(大・小・無音の3段階切り替え可能)を鳴らすことができるため、自然な形で「給水や休憩」のタイミングを知らせることができます。

製品仕様/スペック表
| 項目 | 詳細仕様 |
|---|---|
| 製品名(品番) | 時計付黒球式熱中症指数計(O-706WT) |
| サイズ | 約 幅62 × 奥行32 × 高さ107mm |
| 質量 | 約65g(電池を含む) |
| JIS規格番号 | JIS B 7922:2023 適合 |
| JIS精度区分 | クラス2 |
| 測定範囲(WBGT) | 0.0℃ 〜 50.0℃ |
| 測定範囲(温度) | -9.9℃ 〜 60.0℃ |
| 測定範囲(湿度) | 0.1% 〜 99.9% |
| 測定間隔 | 約20秒間 |
| 電源 | リチウム電池 CR2032 × 1個 |
| 電池寿命 | 約8か月(警告アラーム音なし、1日3回バックライト使用時) |
| 警告アラーム | 3段階(大 / 小 / 無) ※10分ごとに鳴動 |
| 主な機能 | 屋内・屋外モード切替、バックライト、時計表示(12時間)、電池交換お知らせ表示、5段階の警告表示(危険/厳重警戒/警戒/注意/警告表示なし) |
| 付属品 | カラビナ、ベルクロバンド、動作確認用電池 |
~ 製品導入・取扱上の注意点 ~
・地面に直接本体を置いたり、地面の近くに設置したりした場合は正しく測定できません。三脚などに取り付けるか、付属のカラビナ・バンドを使用して地面から0.9~1.1m程度離れた位置に設置してください。
・本製品には動作確認用の電池が付属していますが、長期間の運用にあたっては定期的な電池残量のチェックをおすすめします。画面に電池交換のお知らせマークが出た際は、速やかに新しいリチウム電池(CR2032)へ交換してください。
本製品の「導入メリット」とは?
確実なリスクヘッジによる安全衛生管理の強化
労働災害や健康被害のリスクを未然に防ぐことは、企業の社会的信用を守る上で極めて重要です。JIS規格適合の測定器による客観的な数値管理を導入することで、万が一の労災リスクを大幅に低減させ、安全衛生委員会などへの報告もスムーズになります。
従業員の安心感向上と無用な現場トラブルの防止
「個人の感覚」ではなく「共通認識の数値」を基準に作業の中断や休憩の指示を出せるようになるため、現場スタッフとの意見の衝突や不満を防ぐことができます。会社がしっかりと環境を管理してくれているという安心感が、従業員のエンゲージメント向上へとつながります。
導入ハードルの低さと複数台配備による運用の充実
暑さ対策機器としては非常にリーズナブルな価格帯でありながら、JIS規格適合の高精度な測定が可能です。予算が限られるなかでも、作業エリアごとへの常設や、現場スタッフへの「1人1台」の個別支給が無理なく実現できます。ポケットに収まるコンパクトさと高いコストパフォーマンスを両立しているため、わずかな初期費用だけで、現場全体の安全カバー率を格段に高める仕組みを構築できます。

現場活用シーン:シミュレーションストーリー
中規模加工工場の総務・Aさんの場合
オフィスビルの一部に、製品や資材を一時保管するエアコンのない倉庫を併設している企業の総務担当・Aさん。毎年夏になると、倉庫での梱包・発送作業や棚卸しを行うスタッフから「あそこは熱がこもって危ない」という声が上がっていましたが、総務として具体的な休憩指示や作業制限をかける明確な基準がわからずにいました。
そこでAさんは時計付黒球式熱中症指数計を導入し、倉庫内で特に熱がこもりやすいエリアの支柱にベルクロバンドで固定して設置。さらに、屋外の荷物搬入口で作業するリーダーにカラビナで携帯してもらう運用をスタートしました。画面の警告表示が「厳重警戒」に変わると同時に、10分おきにピピッというアラーム音が響くため、現場のスタッフが「あ、そろそろ水分を取って休憩しよう」と自主的に動ける仕組みが整いました。JIS規格に準拠した客観的な数値をもとに「アラームが鳴ったら15分休憩」という明確な社内ルールを運用できるようになり、主観に頼らないスマートな安全管理を実装することができました。

まとめ & ご相談について
職場の快適性と安全を守る環境づくりは、主観的な感覚に頼るのではなく、信頼できるデータをもとに進めることが成功への近道です。今回ご紹介した測定器を活用すれば、目に見えないリスクを誰もが確認できる形に落とし込み、現場の納得感を得ながら、スムーズな安全衛生管理体制を築くことができます。従業員の皆さまが安心して実務に集中できる環境を整えるために、ぜひ先手のアプローチを検討してみてはいかがでしょうか。
自社のお困りごとに合う製品はどれか? 正確な見積もりや在庫状況、専門的な仕様詳細については、エコール提携販売店(事務用品・文房具店)へ気軽にお問い合わせください。
※本記事は2026年5月21日時点の情報です。